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2014/01 謹賀新年

新年のご挨拶(H26/01/01)

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 新年を迎えるに当たり、東日本大震災で亡くなられた皆様に改めて心から哀悼の意を表するとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

はじめに
 さて、旧年を振り返ると、私は、復興大臣に就任して以来、
   ①現場主義の徹底
   ②復興庁の司令塔機能の強化
   ③復興のステージ(時間軸)に応じた取組
の3つを信条として、「復興の加速化」に邁進して参りました。

 安倍内閣では、復興の加速化を、経済再生、危機管理と並んで、内閣の最重要課題と位置付けております。まだまだ課題は山積しておりますが、安倍内閣の実行力により、「復興の加速化」が大きく進んだ1年でもあったと考えております。

 まず、大臣就任後直ちに、復興フレームを19兆円から25兆円に拡大するとともに、「福島・東京二本社体制」を構築致しました。

● 住宅再建・復興まちづくり
 津波被災地では、住宅再建・復興まちづくりが最大の課題となっております。
 例えば、防災集団移転(いわゆる高台移転)の事業計画における国土交通大臣の同意は100%となり、いよいよ計画策定の段階から工事の段階に移るという節目の一年となりました。

 そうした状況の中で、復興庁の司令塔機能を発揮するため、私の下に各省の関係局長を集めたタスクフォースを設置し、用地確保の問題、人員不足・資材不足の問題など、復興を進める上での隘路となっている現場の課題に対して、霞が関の各省を動かし、それを具体的に解決する加速化措置を次々と打ち出して参りました。

 例えば、用地確保対策として、土地収用手続の効率化のほか、法務省を動かし、民法上の財産管理制度を円滑な活用などを進めています。また、入札不調に対応して、公共工事労務単価を平均で約21%引き上げました。人員不足、資材不足対策も講じております。被災自治体の人員不足対策については、全国の自治体から2千人以上を派遣するとともに、復興庁自ら海外青年協力隊OBも含め130人を派遣しています。

 地域によって違いはありますが、全体としてみると、例えば、防災集団移転事業では、過半の地区で着工まで漕ぎ着けることができました。

 新年は、「住まいの復興工程表」や「つちおと情報館」等により、住宅再建の見通しや復興の進捗状況の見える化を行ってきたところですが、まさに工事が本格化し、復興の加速化を実感して頂ける一年となることを期待しております。

● なりわい・産業の再生、生活・健康面の支援
 このほか、なりわい・産業の再生、生活・健康面の支援なども同時並行的に対策を講じました。引き続き、復興のステージに応じて新たに生じる課題を適切に把握し対応して参りたいと考えております。

● 福島の再生
 また、福島においては、地震・津波による災害に加え、原発事故とそれに起因する災害からなる「複合災害」という視点を持つことが重要であるとの認識の下、福島ふるさと復活プロジェクトを創設して、福島特有の問題に対応する施策を抜本的に強化致しました。

 コミュニティ復活交付金により、長期避難者の生活拠点となる復興公営住宅の建設に着手するとともに、子ども元気復活交付金により、子どもの運動機会の確保のため、33カ所の運動施設の拡充や、494ヶ所の遊具の更新を進めております。

 更に、昨年は、避難指示区域見直しを完了するとともに、早期帰還支援や新生活支援などに向けて、復興の前提となる、リスクコミュニケーション、賠償、除染、廃炉についても、それぞれ進展がありました。

 新年に向けて、復興庁としては、福島復活プロジェクトを更に発展させ、長期避難者への対応から早期帰還のための復興拠点の整備までの施策等を一括で支援する「福島再生加速化交付金」を創設し、予算額も25年度補正予算、26年度当初予算合せて1600億円とほぼ倍増させることにしました。

 新年は、道半ばではあるものの、こうした政府一丸となっての取組が功を奏し、福島の復興・再生に向けて、大きく動き出す年になることを期待しております。


おわりに
 新年も引き続き、復興の加速化に全力を尽くしてまいる所存です。
 最後になりますが、皆様にとりまして、新年がよい年となるよう、ご健勝とご多幸を祈念致し、私のご挨拶とさせて頂きたいと存じます。

以上