衆議院議員 福島2区(郡山市、二本松市、本宮市、大玉村

日本経済サバイバルプラン - 7

不良債権の抜本的処理と金融再生、産業再生、都市再生、そして資産デフレの是正へ・・・負の連鎖を断ち切るために・・・

(6)資料 - 不良債権早期処理のためのサバイバルファンド創設について

目的

  • SPC法の施行と改正により機能しつつあるわが国の不動産証券化市場を育成・活性化しつつ、民間のノウハウと政府の信用が相互に補完しあうためのリスクシェアリングにより、その市場メカニズムを活用し、不良債権を早期に処理。
  • 不良債権や担保不動産を塩漬けにするのではなく、市場に出すことによって底値を形成し、流動化を実現。

ポイント

  • 民間企業にノウハウが蓄積されつつあること、今後投資家層の拡大が見込まれることから、不動産担保付き債権と実物不動産に絞った処理スキームを構築。
  • 銀行・借り手のモラルハザードを抑制するため、銀行に債権・資産価値を最大化するインセンティブを残しつつ、債権・実物不動産を銀行のバランスシートから消去。

ステップ(1) 不動産担保付債権の購入

  • 政府の貸付・出資等や民間資金により、不動産担保付債権を金融機関や公的機関から購入。
  • 譲渡に際しては以下の観点より適切に査定(デューデリジェンス)。
  1. 不動産・抵当に関する錯綜する権利関係を調整。
  2. 現状における当該債権のキャッシュフローを確定(キャッシュフロー額に応じて証券を発行)

ステップ(2) 証券発行の準備

  • 投資信託委託業者に運営委託。
  • 債権についてはサービサーに委託。
  • 不動産についてはアセットマネージャーに委託、実物不動産はタイプ別に分類し処理。
  1. キャッシュフロー収益のある不動産 → 不動産会社へ
  2. 再開発等によってキャッシュフローの生じる不動産 → 民都機構・都市基盤整備公団へ
  3. その他 → 売却

ステップ(3) 証券発行

  • 改正投信法で流動性の低い資産にも投資が可能となった投資法人(サバイバルファンド)を用い、運営は専門家に委託。
  • 権利調整・キャッシュフロー確定の終了した資産から順に証券発行用のプールに移し、機動的に証券を発行するため、数回に分けて証券をシリーズ発行。
  • 担保付債権購入代金の約半額は証券の売却によって回収。
  • 将来の回収手段を明確化(エクイティ部分の上場)し、エクイティホルダーにインセンティブを持たせる(SPCの活用も可)
  • エクイティはa. 銀行、b. 政府、c. フィナンシャルアドバイザー、アセットマネージャー等(投資法人の資産マネジメントと将来のエクイティ発行・上場に期待する証券会社、不動産会社等)が保有。
  • 再劣後部分をa. 銀行、次をb.政府、次をc. FA・MAが保有し下落リスクを取ることで、格付けの高い優先部分を投資家に販売する事が可能。

ステップ(4) エクイティの上場・公募

  • サービサーによって債権、アセットマネージャによって不動産の整理を進め、資産価値を向上。
  • 価値の高まった資産を背景に、サバイバルファンドのエクイティを上場・公募(債権だけなら米国でモーゲージREIT、債権・不動産混合ならハイブリッドREITと呼ばれる形態)。
  • エクイティホールダーは、上場・公募により債権・資産価値を最大化、投資資金を回収。