衆議院議員 福島2区(郡山市、二本松市、本宮市、大玉村

日本経済サバイバルプラン - 5

不良債権の抜本的処理と金融再生、産業再生、都市再生、そして資産デフレの是正へ・・・負の連鎖を断ち切るために・・・

  • これまで、土地・債権流動化トータルプランでは、不良債権処理のインフラ整備の観点と、土地の有効利用、都市再生の観点から、a. 都市基盤整備公団の積極的活用、b. 都市開発のスピードアップ(再開発緊急促進制度の導入)、c. SPC法の施行、不動産の証券化などにより、土地の流動化を推進。
  • 資産デフレの是正と都市再生の観点から、さらなる土地・債権流動化を推進する必要。

1. サバイバルファンドの創設・ABS市場の整備

  • 不動産の証券化を促進する為、SPC法の創設(H10.9施行)さらに使い勝手をよくする為の改正(H12.11施行)、投資信託法、宅建業法の改正(H12.11施行)等により、SPC関連市場として1兆円強。
  • 不動産ファンドの創設と不動産投資信託顧問業の制度化等により、今年度にも約1兆円市場が見込まれる。
  • サバイバルファンドの創設
    金融機関の有する不良債権とその担保不動産を塩漬けにすることなく、市場に出すことによって底値を形成するための受け皿として「サバイバルファンド」を創設する。ファンドはそれらの不良債権・担保不動産を取得した上で証券化することにより、マーケット・メカニズムを働かせるとともに、我が国のABS市場を育成・形成することで、不良債権の抜本的処理を促進する。
  • 投資家の投資判断に資する不動産投資インデックスの整備

<用語>

SPC(Special Purpose Company、特別目的会社):

不動産等の資産を取得し、その資産を裏付けとするABSを発行する事のみを目的として設立される法人。SPC法(資産の流動化に関する法律)に基づく特定目的会社等がある。

ABS(Asset Backed Securities、資産対応証券):

金銭債権や不動産といった資産から生まれる収益(利払い、賃料等)を裏付けとして発行される社債、株式等の有価証券。ABSを発行する主体(SPC等)は、ABSの発行により投資家から得られた資金で不動産等の資産を取得し、その取得した資産から得られる収益はABSを購入した投資家に分配されることになる。

不動産投資インデックス:

不動産について投資額に対しどの程度のパフォーマンス(賃料等のインカム収益と資産価値自体の変動によるキャピタル収益)があるかを定量的に示す指数。米国等には事例があるが、我が国では取組みが遅れている。

2. 時限的かつ大胆な不動産流通課税の減免

  • 土地・住宅税制については、平成13年度改正においても、a. 新住宅ローン減税制度の創設(控除期間10年間、最高控除総額500万円)、b. 住宅取得資金の贈与を受けた際の贈与税の非課税限度額を引上げ(550万円)等を措置
  • 不良債権の直接償却を促進することにより、担保不動産など土地の供給が増加し、資産デフレを加速する可能性。
  • 資産デフレを是正する観点から、土地の需要面での大胆なテコ入れが必要。
  • 土地の流動化を図るため、不動産取得税、登録免許税等の不動産流通課税について3年に限ってゼロ税率を適用。

3. メトロポリタン創生会議の創設

  • 土地・債権流動化プランにおいては、都市基盤整備公団に土地有効利用推進本部などを設置し、都市再生を推進。
  • 虫食い土地の集約・整形化のため、都市基盤整備公団に出資金など3000億円を予算化。うち、既にその8割を事業化。
  • メトロポリタン創生会議の設置
    国の立場から大都市創生を強力に推進する本部として、政府に「メトロポリタン創生会議」を設置
  • メトロポリタン創生プロジェクトの推進
    羽田空港の大幅拡張による国際化・24時間化、横田基地の返還による首都圏第三空港化、首都高速道路の拡幅と環状線の一方通行化、新東京湾トンネルの建設(国道357号線の整備)など、経済波及効果の大きい都市部への集中投資により、都市を再活性化し景気回復への起爆剤に。
  • 都市基盤整備公団の先導的役割の強化
    都市開発の専門的なノウハウを有する都市基盤整備公団の役割を強化し、大都市の再生を推進するため、土地有効利用事業等について出資金比率を100%に拡充

4. 整理回収機構の保有不動産の売却促進

  • ノウハウの乏しい整理回収機構の保有する不動産について、地方公共団体、民間事業者、公団からの人的支援や共同開発を行うことにより、その付加価値を増進するとともに、売却を促進。