これが年金改革だ・・・「年金なんかこわくない」 - 4
−政治家なら、こう説得する−
【改革のポイント4 年金は老後生活の安心保障】
- 改革案でも今の年金額が増えることはわかりましたが、公的年金が老後の生活のどれくらいをカバーするのか見てみましょう。
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現在、基礎年金は夫婦の衣食住を、厚生年金は通常の生活の支出をほとんどカバーする水準となっています。
厚生年金 23.7万円 消費支出 23.8万円 基礎年金 13.3万円 衣食住費 11.7万円 (夫婦2人世帯、平成6年) - 一人一人の年金額は今後も減らず、逆に増えていくのですから、改革を行っても、今後も衣食住や通常の生活を十分カバーできることは明らかです。
- また、21世紀の少子高齢化社会は、一人当たりストックも豊かになる時代です。
<高齢者の消費支出の状況>
- 現在の厚生年金の水準で(夫婦で23.8万円)で、通常の生活の支出はほとんどカバー。基礎年金のみ(夫婦で13.4万円)でも食料、住居、被服等を賄える。
夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの有業者なしの世帯 (平成6年全国消費実態調査) | 30歳台の夫婦(2人)と未婚の子供(1.9人)のみの世帯で世帯主のみが有業者の勤労者の世帯 (平成6年全国消費実態調査) | |
年間収入 | 3,821千円 | 5,976千円 |
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消費支出 (月額) | 237,613円 | 291,356円 |
貯蓄現在高 | 20,977千円 | 6,436千円 |
負債現在高 | 675千円 | 5,096千円 |
可処分所得 (月額) | 344,613千円 |
【改革のポイント5 『公』と『私』の役割分担】
- 年金で通常の生活ができるとしても、それだけでは経済大国にふさわしい豊かな生活はできないという御意見もあるかもしれません。
- しかし、すべてを公的年金に頼るならば、賦課方式である以上将来の現役世代の負担は過重になります。このため、『生活の安全保障』は公的年金に頼るとしても、『豊かな保障』は自助努力により実現すべきです。
- 自助努力を促すため、私的年金を促進するような税制改正を検討しています。
<多様なストックの活用〜自助努力の様々な工夫>
- 私的年金・私的年金へ誘導する税制改正〜「日本版401K」
- リバースモーゲージ(高齢者が所有する不動産を担保に資金調達し、生活資金に充てる影響)
関連項目
これが年金改革だ・・・「年金なんかこわくない」 - 4