魅力ある地域小都市づくりに取り組む
まだ根本匠が建設省(現国土交通省)で都市計画や街づくりの政策に携わっていた昭和62(1987)年。総合的な都市景観の形成を推進する「都市景観形成モデル都市制度」が創設され、三春町が早速応募を検討したものの、「町は対象外」と扱われてしまっていました。
「何で町ではだめなのでしょう」。建設省の担当者であった根本匠は、三春町長の切々たる訴えに耳を傾けます。
そのとき、匠が動いた!
「市は良くて町はダメと単純に線を引くべきではない。大事なのは構想の中身だろう。良いものがあれば、キラリと光る小さな町をモデル都市としてもいいではないか」
根本が説得力ある政策論を展開した結果、見事三春町がモデル都市に採択。平成2年度に、この制度を発展させる形で「うるおい・緑・景観形成モデルまちづくり制度」が創設されましたが、三春町は、町として唯一、モデル市町村に選ばれ、大町地区は三春町自慢のシンボルとなりました。三春町は、街づくりに精通する根本が関わった様々な支援策を活用し、公園の整備や住宅地の町並み景観形成、商店街の再編・集積など魅力ある地域小都市づくりに取り組んでいます。
三春町が新たに根本の「地元」になった今、根本は改めて魅力ある街づくりに意欲を燃やしています。