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根本 匠ねもと たくみ

自民党東日本大震災復興加速化本部長
国家基本政策委員長 衆議院議員
福島県第二選挙区支部郡山市/須賀川市・鏡石町・天栄村/田村市・三春町
・小野町/石川町・玉川村・平田村・浅川町・古殿町
66
須賀川市
鏡石町
天栄村

矢吹原土地改良区
〜須賀川・鏡石・天栄の
渇水対策に取り組む〜

羽鳥ダムは天候要因などから水不足が慢性化。令和5(2023)年も記録的な小雨で貯水量が激減し、農業用水を管理する矢吹原土地改良区(理事長・蛭田泰昭福島県矢吹町長)は8月18日、例年より約2週間早く羽鳥ダムからの取水を取りやめ、白河、須賀川、矢吹、鏡石、泉崎、天栄の6市町村への農業用水の供給を停止しました。

そのとき、匠が動いた!
日和田頭首工に堆積した大量の土砂
矢吹原土地改良区の蛭田矢吹町長、木賊鏡石町長等と日和田頭首工を視察する根本

「今年は渇水で本当に困っています。8月までに3回も断水しました」
昨年8月に鏡石町で集会を行った際、根本匠は鏡石の米作りのリーダー的存在(JAの鏡石米作り部会長)の和田和久さんからこんな話を聞きました。そこで「具体的な内容を資料でまとめてください」と依頼したところ、4日後に矢吹原土地改良区の鈴木事務局長から根本宛に「矢吹原土地改良区の水不足の要因と今後の対応」に関する同改良区の見解をまとめたメモが届きます。
一読し、「わかりやすいメモで、土地改良区の問題や課題が全て理解できた。これは急を要する案件だ」。そう直感した根本は、ただちに農林水産省と、このメモを基にひとしきり議論し、「この問題は、当面の対応と中期的な対応の、2つの視点で検討すべきだ」と提案。まずは当面の対応として、羽鳥ダムの取水口に堆積した大量の土砂の除去を求め、担当者が現地に足を運び土地改良区の代表と協議するよう促しました。
「ありがとうございます。施設管理の課題には20年も前から取り組んで行政とも協議してきましたが、前に進みませんでした。解決に向けて対応していただいたのは、根本先生が初めてです」
農水省が担当者を現地に派遣することになった、と根本から連絡を受けた矢吹原土地改良区の鈴木事務局長の喜びようが、電話の向こうから伝わってきました。
根本の仲介で実現した農水省と矢吹原土地改良区の協議は、10月に行われ、農水省側は水資源課長ら総勢14名、改良区側からは理事長の蛭田泰昭矢吹町長、佐藤幸一郎副理事長、鈴木事務局長らが出席。協議後、蛭田町長と鈴木事務局長から根本にお礼の電話があり、「丁寧に話を聞いてもらえました」と農水省の対応に満足した様子がうかがえました。
農水省と矢吹原土地改良区の協議の結果、渇水対策は根本の提案通り2段階で行うことに決定。まずは当面の対策として、土地改良区の要望に応える形で、羽鳥ダムの取水口に堆積した大量の土砂の除去を、(水が引かないと実施できないので)翌年(令和6年)9月を目途に天候等の状況を見ながら実施することとし、この費用が翌年度予算に盛り込まれます。
また、さらなる渇水対策として、日和田頭首の体積土砂の除去を、国と県の補助によって行うことも決定(注)。こちらは年度内に実施されることになりました。さらに令和6年度予算で度々破裂してきたパイプラインも農林水産省直轄で取り換えることになりました。
中期的な対応としては、将来的な国営事業としての実施を目指し、今年度から6年かけて調査・計画策定を進めていきます。矢吹原土地改良区の皆さんにとって、農水省との協議は「国と直接コミュニケーションをとることができた」(鈴木事務局長)ことで実りあるものとなりました。

〔注〕日和田頭首工の堆積土砂は、土地改良施設維持管理適正化事業が適用できるとして、(異例のことですが)急きょ「今年度の予算を要求するように」と農水省に促され、国が5/10、県が2/10負担することとなり、「約1,000万円の支出を覚悟していた」土地改良区の負担が大幅に軽減されることになりました。余談ですが、この補助金は令和4年度に創設され、今回のような緊急的な活用は矢吹原土地改良区が適用第1号です。農水省はこの補助金をもっと周知する必要があるとして、矢吹原土地改良区の事例の周知に努めています。