陸上自衛隊郡山駐屯地の
存続問題
陸上自衛隊郡山駐屯地については過去に2度、存続問題が浮上している。最初は平成12(2000)年。「防衛計画大綱」策定作業の中で陸上自衛隊の定員削減が検討され、郡山駐屯地も廃止・削減対象に含まれるのではないか、との噂が駆け巡る。
そのとき、匠が動いた!
郡山市議会や商工会議所を中心に「陸上自衛隊郡山駐屯地存続要望団」が結成され、11月26日に代表が自民党本部で広報本部長として執務中だった根本匠を訪問、郡山駐屯地の存続を訴えた。根本はその足で要望団を伴って大野功統防衛庁長官に直談判。大野の勧めもあって、大蔵省にも足を運び、主計局の防衛担当幹部に存続の必要性を力説した。その甲斐あって、郡山駐屯地の廃止・削減は棚上げとなり、事なきを得る。
さらに、匠が動いた!
郡山駐屯地〝存亡の危機〟第2幕は令和元(2019)年。防衛省が郡山駐屯地の定員を約1,260人から約780人に削減する計画を提示、当惑する郡山市や市議会、郡山商工会議所は、「防災体制や地域経済にも影響が及ぶ」として、削減規模の大幅縮小を根本に訴え、防衛省にも足を運んで協力を要請する。郡山駐屯地の定員は計画通り約780人に削減されたが、ここでも根本が動き、地元の要望に応える形で総勢280人の教育部隊の設置や1000人規模の学生隊舎の建設が決まる。定員削減の影響を最小限に抑えることができたのだ。