郡山市総合地方卸売市場開場
郡山市では、昭和45(1970)年に富久山町久保田に公営の郡山市地方卸売市場を開設したが、民営市場が郡山市内に3カ所、須賀川市内にも2カ所あり、効率の悪さから郡山市の市場を敬遠して仙台市中央卸売市場などを利用する業者もいた。また、公営市場が市街地に位置していることから、利用者が渋滞に巻き込まれ営業に支障を来すことも多かった。このため郡山市は、平成5(1993)年3月に「県中地区新総合卸売市場整備促進協議会」を立ち上げて新市場の検討に着手する。
衆議院議員に当選直後根本匠は、新たに市長となった藤森英二や遠藤喜志雄、過足満雄ら市場関係者らを伴って農水省で担当幹部と意見交換を重ね、卸売市場の在るべき姿について新人議員らしからぬ堂々とした政策論を展開。新市場の検討過程では、中央卸売市場を設ける案も浮上したが、農林水産省の監督を受けることになり運営の自由度が下がることから、「地方卸売市場」の設置を選択する。
平成11(1999)年3月、東北自動車道郡山南インターチェンジから約3分の所に位置する現在地に着工、平成14(2002)年4月1日に「郡山総合地方卸売市場」が開場した。全国公設地方卸売市場協議会に加盟している市場としては日本一の規模と謳われ、郡山市や須賀川市、田村市など周辺30市町村の業者がこの市場を利用。「市場の朝市」やドライブスルー市場等のアイデアも市場に活気をもたらしている。「政策本位の政治」を信条とする根本は、この総合地方卸売市場に加え、園芸振興センター(担い手育成、技術研修、栽培・普及)、三田地区を結ぶ外環状道路を、根本独自の発想である「郡山市の農業活性化の3大プロジェクト」と位置づけ、推進した。
また、水産卸売市場については、根本が顧問を引き受けている福島県水産市場連合会の要請を受け、アルプス処理水の風評に備え市場関係者が一丸となって創意工夫を施しながら風評の払拭や販路の拡大を図るため、使用料の1/3に相当する奨励金を令和4(2022)年度予算として新たに措置。これは、根本が創設した「福島スペシャル」の予算枠を活用したものである。